2026年6月20日、白鶴酒造資料館で発売される「HAKUTSURU SAKE CRAFT No.19 カカオ」は、ショコラ風味の日本酒だという。シリーズ第3弾というから、これが単発企画ではないことがわかる。snackpost.jpのリリースを眺めていると、こうした「お菓子なのかお酒なのか分からない」商品が、思った以上にあちこちに出てきていることに気づく。今回は、お菓子とお酒の境界線がどう近づいているのかを考えてみたい。
01起点:チョコ風味の日本酒
白鶴酒造の「HAKUTSURU SAKE CRAFT」シリーズは、まるでスイーツのような日本酒を作るという企画。今回のカカオ風味は第3弾で、6月20日(土)から白鶴酒造資料館にて260本の限定発売となる。日本酒の蔵元が、スイーツの方向にあえて寄せていく姿勢が興味深い。
02実は新しくない「大人のお菓子」ジャンル
お酒入りスイーツ自体は、実はかなり前から存在するジャンルだ。日本酒を使った「蔵元造りのかすていら」は、アルコールの効果で半年程度の保存が可能になるという昔ながらの知恵が生かされた一品。梅酒を使ったバリエーションや、洋酒を効かせた「古酒トリュフ」のような高級チョコレートも、長く土産物・贈答品の定番として親しまれてきた。今回の動きは、まったく新しい現象というより、この古くからの土壌の上で勢いを増していると見るのが正確かもしれない。
コンビニスイーツにも、いつのまにか浸透
ローソンのUchi Caféでは、GODIVAや森半とのコラボどら焼き系商品の一部に「原料にアルコールを含みます(アルコール分1%未満)」という注記がつくようになっている。酔うための量ではなく、風味づけとしてのアルコール使用が、コンビニスイーツの当たり前になってきているということだ。
「原料にアルコールを含みます。アルコール分1%未満。」
出典:ローソン Uchi Café×GODIVA/森半 コラボ商品の商品説明より
03逆方向:お酒がスイーツに寄っていく
もうひとつ面白いのが、逆方向の動きだ。お酒の通販サイトKURANDでは、「スイートポテト酒」のように、お菓子の味・質感をそのままお酒に閉じ込めるという開発コンセプトの商品を続々と出している。お菓子がお酒の風味を取り込むのと同時に、お酒もお菓子の食感や甘さを目指す。両方が真ん中に向かって歩いているような状況だ。
お菓子→お酒へ
コンビニスイーツに微量アルコールを使い、風味に深みを出す方向。
お酒→お菓子へ
SAKEやリキュールが、スイーツのような甘さ・質感を目指す方向。
04編集部のひとこと
「お酒入りのお菓子」と聞くと身構えてしまう人もいるかもしれないが、実際の多くは「ほのかに香る」程度の使い方で、お酒が苦手な人でも楽しめるよう設計されているものが多い。むしろ、味の選択肢としてアルコールが普通に並ぶようになった、というのが今の状況に近い気がする。お菓子売り場とお酒売り場を分けて考える時代が、少しずつ終わりかけているのかもしれない。
まとめ
- 蔵元がスイーツ方向に寄る動きが目立つ。白鶴酒造のチョコ風味SAKEのように、お酒メーカー自身がスイーツ的な味を企画する例が増えている。
- 「大人のお菓子」自体は古くからあるジャンル。かすていらや古酒トリュフなど、土台はすでに存在していた。
- コンビニスイーツへの微量アルコール使用が定着しつつある。風味づけとしての使い方が一般化している。





